インプラントの炎症はインプラント周囲炎と、インプラント周囲粘膜炎の2つに分けられます。
どちらも炎症ですので腫れる、痛い、粘膜が赤い、出血、膿が出る等の症状があります。
大きな違いはインプラント周囲炎は、インプラントの周囲の骨が吸収している状態。インプラント周囲粘膜炎は骨の炎症は
なく粘膜に炎症がある場合です。インプラント周囲粘膜炎を放置していればインプラント周囲炎に移行していく可能性が高
まります。
インプラントは歯周病と比較して自発痛、腫脹、咬合痛が出づらい傾向にあります、そのため患者さんの判断だけでは想像
以上に進行している場合が多く、自覚症状がある頃にはかなり進んだ状況にあります。
治療法
インプラント周囲炎、インプラント周囲粘膜炎の共通した治療
1.炎症の原因の除去(細菌、内科疾患の改善、薬の副作用、喫煙など、清掃の改善、メインテナンス)
2.不適合なインプラント上部構造の改善
3.周囲粘膜を適切な状態にする(外科処置)
4.メインテナンスと定期的な受診を行う
インプラント周囲炎に対する治療
1.共通した治療を行う
2.深い粘膜ポケットの積極的な清掃
3.抗生剤、抗菌含嗽剤の併用
4.適応範囲であれば、デブライトメント(徹底洗浄)と骨造成手術を行う)
5.適応範囲外の進行した場合、インプラント撤去、骨造成後に再度インプラント治療