名古屋市の栄にある、高山歯科室です。
突然顎に違和感があり、「カックン」と鳴るようになった経験はありませんか?それは顎関節症と呼ばれる病気の可能性があります。
顎関節症は意外にも日本人の3~15%の割合で発症していると言われており、数日で自然に治ったからと病院に通わない方もいます。
しかし顎関節症は最悪、顔面骨格や頚椎、仙骨の歪みなど全身症状に進行したり、顎が変形し骨を削る手術を必要とする場合もあります。
今回はそんな顎関節症について詳しくお話ししていきます。
▪️顎関節症ってなに?
各関節症は、顎や顎の関節を動かす筋肉に痛みが生じたり、口を大きく開けられない、開ける時に「カックン」と音が鳴るなどの症状がみられます。
症状自体は2人に1人が経験すると言われており、顎関節症以外に似た疾患は複数あるため、必ず顎関節症とは限りませが、顎関節症は顎以外にも症状が出ることがあります。
その症状は、頭痛、肩こり、腰痛やめまい、耳鳴りなどの副症状として現れることもあるので注意が必要です。
▪️顎関節症になる原因
顎関節症を引き起こす原因は様々あり、食いしばりや歯ぎしり、噛み合わせの癖といった習慣的動作や姿勢、ストレスなどがあります。
実は原因を一つに特定することは難しいと言われており、いくつかの要因が複合的に重なって引き起こされることがほとんどです。
・食いしばりや歯ぎしり
食いしばりや歯ぎしりは、顎の筋肉と関節に大きな負担をかけてしまいます。食いしばりや歯ぎしりの癖を改善しないと症状が発症するリスクが高まります。
・前傾姿勢や猫背などの姿勢の悪さ
本来は下顎は頭の骨と筋肉にぶら下がっており、自然とバランスがとれる位置に収まるよう出来ています。
しかし、姿勢が悪いことで、本来とは違う位置にズレてしまうことがあり、ズレると顎関節に大きな負担をかけることになります。
その他では、肘枕やうつ伏せで寝たり、机に顎を乗せるなどでも顎に負担がかかります。このような癖が原因になることもあります。
・ストレス
ストレスや精神的な緊張が原因で筋肉が緊張し、食いしばりや歯ぎしりを誘発することがあります。
結果、顎に負担がかかり、顎関節症を発症する場合もあります。
▪️症状を放置すると?
冒頭でもお伝えしましたが、数日で自然に治る場合もありますが、もしも治らないタイプの症状の場合は、放置することで顎の形が変形し、最悪顎の骨を削る手術が必要になる場合があります。
顎関節症が軽症であれば経過観察になることがほとんどで、顎に負担をかけないよう注意し症状が治るのを待ちますが、場合によっては痛みが酷くなるケースもあります。
痛みがなく、違和感が少ない場合でもご自身で判断せず、専門機関で診てもらうことをおすすめします。
▪️治療が必要な場合は何をする法は?
治療が必要と判断された場合はバイトプレートやスプリントと呼ばれるマウスピースのような装置を装着して噛み合わせを正常な位置へ戻していきます。
治療期間は2週間から長いと3ヶ月以上かかる場合もあります。
もしも酷い顎関節症になっている場合は手術の可能性もありますが、たいていは装置を装着することで症状は治ります。
痛みが強い場合は、痛み止めのお薬を処方しますが、痛みの種類や状態に合わせて様々な痛みどめの中から処方されます。
▪️再発にも注意が必要
顎関節症を何度も繰り返す方は多くいます。
治療が完治したとしても、日々の習慣や癖を治すのは簡単ではありません。
何度も再発を繰り返す場合は顎に負担をかけない生活習慣を指導してもらったり、ストレスを抱え込まないよう心がけることが重要です。
根本的な原因を排除することが再発防止に繋がるため、一人で解決しようと考えず、定期的に噛み合わせを歯科医師にチェックしてもらい、ドクターと二人三脚で再発予防に取り組みましょう。
▪️自分で治す方法は?
最近ではネットでなんでも検索することができ、中には顎関節症をご自分で治す方法もいくつか出てきます。
しかし、そのような方法で症状が治ったとしても完治したのかそもそもの原因はどこにあるのかはわかりません。
ご自身で行わず、歯科医師にしっかり診察してもらい原因を突き止めるようにしましょう。
間違った方法を行うことで症状が悪化するケースもあり、症状が治ったとしても根本的な原因を解決しないと再発のリスクがつきまとうのが現実です。