- BLOG -ブログ

歯周病治療で最も重要と考える事。(歯周再生治療を行っていて)

名古屋市中区栄松坂屋隣、高山歯科室、歯周病専門医、インプラント専門医の高山です。

歯周病はWHOも認める人類最多の感染症です。

60歳前後以上の方はご存じですが、TVコマーシャルで「リンゴをかじって血が出ませんか」と言うフレーズが流れていました。

数年、歯科に歯周病で定期的に通院しているが良くならないという患者さんが当医院にお見えになります。

歯石をとったり、レーザー治療をやっているということもよく聞きます。

でも歯周病は改善しません、私が着目しているのは、歯肉、粘膜です。

歯周ポケットは歯の周りの溝ですが、健康であれば2mm前後です。人間と体はシームレスで歯周ポケットを計測したり、リンゴをかじっても出血はしません。

胃粘膜、鼻粘膜、目の周りの粘膜、口腔の粘膜から健康であれば容易に出血はしません。

出血があるのは、粘膜上皮細胞がびらん、もしくは潰瘍で欠落しているからです、その部分から細菌感染を起こしています。

細菌は内毒素、外毒素を出すため、白血球、リンパ球などの免疫反応が働きます、そのとき繊維細胞を破壊したり、骨を骨細胞が吸収したりがおこり歯周病が進みます。

このような反応は免疫が活発になる急性期に起こり、数週間炎症が強いときに急速に吸収破壊が起こるのが歯周病です。

それに反して、安定期あるいは休止期には反応が起こりません。そのため無症状で悪くなったように感じてしまいます。

我々の相手は歯石だけではないのです、というよりも細菌が相手なのです。

感染状態を改善するだけで実際、抜歯するしかない状態から再生治療で歯を残す事が可能になる方や、細菌のコントロールだけで骨のレベルが回復する方も見えます。