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インプラント手術後、注意したい食事・食べ物



インプラント治療では、インプラント体(フィクスチャー)を顎の骨に埋め入れる手術を行います。


埋め入れたインプラント体が顎の骨と結合して安定するまでには3~5ヶ月間程度かかります(※)。患部への刺激を防ぎ、骨結合をうながすため、インプラント体が結合するまでのあいだは患部の仮歯で硬い物や弾力のある物(お肉など)を噛んではいけません。


(※)患者さんや症例により、結合期間に差があります。


今回はインプラント手術後、注意したい食事・食べ物についてご説明します。


■インプラント手術後の1ヶ月間がもっとも重要な時期です


◎手術後、1ヶ月間はやわらかい物が中心の食事にしてください

インプラント手術後の1ヶ月間は埋め入れたインプラント体が顎の骨と結合する最初の期間であり、とても重要な時期です。この時期に患部の仮歯で硬い物や弾力のある物(お肉など)を噛んでしまうと、インプラント体と顎の骨の結合が阻害され、インプラント体が骨に結合しなくなるおそれがあります。


手術直後~1ヶ月間程度はやわらかく煮たごはんや麺類、やわらかく煮てあり舌ですりつぶせるくらいの野菜やお肉・お魚、エナジーゼリー、プリンやゼリーなど、やわらかい物が中心の食事にしてください。やわらかい物が中心の食事にして、患部の仮歯で噛まないように気をつけましょう。


◎手術の直後は1週間程度、お酒を控えましょう

インプラント手術の直後は歯ぐきの切開部分や顎の骨が敏感な状態です。敏感な状態である手術直後にお酒を飲んでしまうと必要以上に血流が促進されて患部の炎症が起き、痛みが増すおそれがあります。


インプラント手術の直後は患部が落ち着くまで1週間程度、お酒を控えましょう。


■手術から1ヶ月以上経った後の食事・食べ物の注意点


◎ひき続き、患部の仮歯では噛まないようにしましょう

インプラント手術から1ヶ月以上経つと、ある程度、患部が落ち着いてきます。ただし、油断は禁物です。


患部以外の歯であれば野菜やお肉・お魚を噛んでもOKです。OKですが、氷、飴玉、おせんべい、フランスパン、りんご、ナッツ、弾力のあるお肉など、硬い物や弾力のある物は避けてください。硬い物や弾力のある物は何度も噛まなければならず、噛んでいるうちに誤って患部の仮歯で噛んでしまう場合があります。


■インプラント手術後、患部が安定するまでの期間、避けるべき食べ物


インプラント体が顎の骨と結合し、本歯の人工歯が入るまでは以下のような食べ物は避けましょう。以下のような食べ物を仮歯で噛むと患部を刺激してしまい、治療をした箇所が痛んだり、インプラント体が骨と結合しなくなるおそれがあります。


・硬い食べ物


氷、飴玉、おせんべい、フランスパン、りんご、ナッツなどの硬い物・歯ごたえがある物


・刺激が強い香辛料


とうがらし、わさび、からし、花山椒など


・熱々の食べ物や飲み物


沸騰直後の飲み物やお味噌汁、ぐつぐつ煮えている鍋物やシチュー、作り立てのたこ焼き、熱々のステーキ、作り立てのあんかけ料理など


(熱くなければ、コーヒーや紅茶、お茶は飲んでもかまいません)


・酸度が強い食べ物や飲み物


かんきつ類、炭酸飲料など


・仮歯や歯につきやすい食べ物


キャラメル、ソフトキャンディー(ハイチュウ)、水あめ、ガム、お餅など


【インプラント手術後の食事・食べ物に気をつけ、しっかりした人工歯を手に入れましょう】


インプラント手術後は硬い物や弾力のある物はもちろんのこと、患部を刺激する可能性がある食べ物や飲み物は控えてください。


インプラント体が顎の骨に結合して安定するまでの数ヶ月間のあいだは、患部の仮歯では噛まないことが望ましいです。数ヶ月間程度であれば、片側だけで噛む食生活を続けても噛み合わせの乱れが起きる心配はほぼありません。


特に弾力のあるお肉は患部の仮歯で噛んでしまう方が多いです。お肉が好きな方はお肉をやわらかくトロトロに煮るなどして、患部を守ってください。


インプラント体が顎の骨と結合して安定し、本歯の人工歯が入れば硬い物もしっかり噛んでお食事を楽しめます。


安定性が高い人工歯を手に入れるために、インプラント手術後は本歯が入るまでのあいだ、食事・食べ物に気をつけましょう。



高山歯科室
歯科医師
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