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歯周病とインプラントの深い関係



日本人の約8割の方がかかっているとされる歯周病(※)。


(※)厚生労働省「歯科疾患実態調査」(平成23年)より引用。


歯を中心に症状が進行するむし歯と異なり、歯周病は歯を取り囲む歯ぐきや顎の骨にダメージを受ける病気です。


歯周病は歯ぐきが炎症を起こして腫れる歯肉炎から始まります。中等度~重度の歯周病になると歯ぐきが下がって顎の骨が大きく溶け、歯が抜け落ちてしまうことも。


今回は、歯を失うこともある歯周病とインプラントの関係性についてお話しします。


■歯周病とインプラントの深い関係


◎インプラント治療をご希望の方は歯周病が進行しているケースが多いです

年齢別では、50代以上の中高年世代になるとインプラント治療を受ける方が増えてきます(※)。


50代以上でインプラント治療をご希望の方は、歯周病が進行しているケースが少なくありません。


(※)厚生労働省「歯科疾患実態調査」(令和4年)より引用。


◎中等度~重度の歯周病では歯周外科治療が必要になります

歯周病が進行し、中等度~重度になると歯ぐきが下がり、顎の骨が溶けていきます。


歯ぐきが下がったり顎の骨が溶けてきた場合、歯周組織を再生させるためには歯周再生治療や歯周組織再生療法などの歯周外科治療が必要です。


◎歯周組織を再生することで、インプラント手術を行える可能性を高められます

インプラント治療ではネジのような形をしたインプラント体(フィクスチャー)を顎の骨に埋め入れ、人工歯根を作ります。人工歯根となるインプラント体を安定させるためには、治療を受ける患者さんの歯ぐきや顎の骨が健全な状態でなければなりません。


歯周病によって歯ぐきや顎の骨にダメージを受けている場合は、インプラント治療の前に歯周外科治療や骨造成を行い、歯周組織の状態を回復させることが先決です。歯ぐきや顎の骨の状態を回復することでインプラント体を安定させやすくなり、インプラント手術を行える可能性を高められます。


■歯周外科治療や骨造成により、歯周組織の状態回復を目指します


①歯周再生治療


中等度~重度の歯周病では歯ぐきが下がったり顎の骨が溶けてきます。ダメージを受けた歯周組織を回復させるためには、外科手術による歯周再生治療が必要になります。


歯周再生治療では結合組織移植術、歯冠側移動術などの外科手術を行うことで歯周組織を再生し、歯を失う確率を低減します。歯周再生治療により、歯周組織の状態を回復すると共に歯周病の進行を抑える効果も期待できます。


②歯周組織再生療法


中等度~重度の歯周病で以下のような症状が見られる場合、歯周組織再生療法で歯ぐきや顎の骨の状態回復にアプローチする方法もあります。


・歯ぐきが下がって顎の骨の一部が溶けている(垂直性骨欠損)

・歯の根の分岐部に病変がある


歯周組織再生療法では歯周組織の再生を誘導するエムドゲインゲルを用い、歯ぐきや顎の骨の再生をうながします。


③骨造成


骨造成(こつぞうせい)とは、インプラント治療を受けるために必要な顎の骨の高さや幅、骨量(骨密度)を増やすことを目的とする外科手術です。


中等度~重度の歯周病の方は顎の骨が大きく溶けていることが多いです。顎の骨が溶けたままの状態ではインプラント体を安定させられないため、インプラント治療の前に骨造成が必要になります(※)。


(※)骨造成とインプラント手術を同時に行う方法もあります。


骨造成を行い顎の骨量を増やすことでインプラント体を安定させやすくなり、インプラント手術を行える可能性を高められます。


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愛知県名古屋市中区栄にある高山歯科室では、日本口腔インプラント学会 認定専門医、および、日本歯周病学会 認定専門医の資格を持つ院長によるインプラント治療を行っています。


30年以上のインプラント治療の経験に基づき、骨造成が必要な難症例にも対応可能です。歯周病で多くの歯を失い、顎の骨が溶けてガタガタになっている方への歯周外科治療(再生療法)も行っています。


歯を失いしっかり噛めない方、失った歯の治療方法でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。ご予約はWEB/お電話にて承っております。


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高山歯科室
歯科医師
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