名古屋市の栄にある、高山歯科室です。
欠損した歯の代わりとして行うインプラント治療は、入れ歯などと比べて付け心地が良く、ご自身の本物の歯のような使用感が期待できるためとても人気な治療方法です。
しかし、インプラントは入れたら終わりというものではなく、ご自身でのメンテナンスはもちろん、定期的な歯科医院でのメンテナンスも重要になります。
今回は、そんなインプラントのメンテナンスについてご紹介していきたいと思います。
▪️メンテナンスを怠るとどうなる?
インプラントは、いくらご自身の歯のような使い心地や見た目をしていても、人工物であることに間違いありません。
歯の部分にあたる上部構造物や骨に埋め込むインプラント体はアバットメントを介してネジで繋がっており、そのネジが緩むことがあります。
ネジが緩んだまま放置すると回復不可能なくらいダメージを受けることもあります。他にも、上部構造物が欠けることもあり、放置することで噛み合わせに異常をきたすことも珍しくありません。
また、メンテナンスを怠ることで一番怖いのがインプラント歯周炎です。インプラント歯周炎はインプラントを埋め込んだ周囲に炎症が起こることを言います。放置し、進行してしまうとインプラントがぐらつき、やがて抜け落ちることもあります。
そして、影響を受けるのは埋め込んだインプラントだけではなく、隣接する周囲の天然歯にも影響を与え、最悪の場合ご自身の大切な歯まで喪失してしまう可能性があります。
歯科医院での定期的なメンテナンスやセルフケアを怠ることでインプラントだけではなく、ご自身の歯の寿命を大きく縮めてしまうため、必ずメンテナンスは怠らないようにしましょう。
▪️自分でインプラントのメンテナンス(セルフケア)って何する?
歯科医院で定期メンテナンスのみしっかり行なっていれば問題ないという訳ではではなく、ご自身でのメンテナンスも重要になります。
簡潔に何をするかお伝えすると、口腔内を常に清潔な状態に保てるよう努め、意識することです。ご自身で行うインプラントのメンテナンスは、虫歯予防や歯周病予防はもちろんですが、主にインプラント歯周炎のリスクを下げることであり、具体的には下記の通りです。
・ブラッシング
インプラントを傷つけないために、歯ブラシは柔らかい物を使用し、インプラントと歯茎の境目を意識してしっかり磨きましょう。
もちろん境目だけでななく一本一本全体を丁寧に磨いてください。
インプラントの根本が磨きにくい場合はワンタフトブラシを使用するのもおすすめです。
・歯間ブラシ・フロス
歯磨きの際に必ず歯間ブラシやフロスを使って、歯と歯の間の汚れを
除去しましょう。聞いたことのある方は多いと思いますが、歯ブラシのブラッシングのみでは、どんなに丁寧に磨いても汚れは60%程度しか落とせません。これはインプラントがあるからといった訳でななく、インプラントがない方も歯間ブラシやフロスは使った方がいいと言えます。
・歯磨き粉
歯磨き粉は研磨剤や顆粒が含まれているものは避けるようにしましょう。
研磨剤はインプラントを傷つけてしまう恐れがあります。低研磨性の歯磨きもありますが、極力無配合のものを選びましょう。
また、顆粒が含まれていると、インプラントと歯茎の隙間に入り込んで炎症を起こす可能性があるため避けるようにしましょう。
どんな歯磨き粉を使えばいいかよくわからない方は、歯科医院でも購入できるので、相談して選んでもらいましょう。
▪️歯科医院で行うインプラントの定期メンテナンス(定期検診)って何する?
冒頭でもお伝えした通り、インプラントは入れて終了ではなく日々のメンテナンスと合わせて、歯科医院で行う定期メンテナンスが重要です。
特に違和感がなくても必ず定期メンテナンスを受けるようにして下さい。ご自身で気づかないだけで大きな問題が生じているなんてことは意外と多くあります。
では、歯科医院で行うメンテナンスを具体的にみていきましょう。
1.口腔内チェック
インプラント自体に不具合(ネジの緩みや欠けなど)が起きていないかはもちろんですが、口腔内が清潔に保たれているかも合わせてチェックを行います。例えば、残っている歯に虫歯はないか、歯周病がないか、インプラント歯周炎の兆候はないかなど、しっかりチェックを行います。
2.レントゲン
目にみえる箇所のみ確認するのでななく、レントゲンを使用して、インプラントを支えている顎の骨や根本に問題が生じていないかもしっかりチェックします。
3.ブラッシング指導
インプラントを長く使用するため、ブラッシングが適切に行えているか都度チェックを行います。
歯の磨き方は人それぞれクセがあるものです。一度正しい磨き方を指導したとしても、必ず毎日適切にブラッシングができるとは限りません。定期メンテナンスの都度、口腔内チェックを行い清潔に保てる磨き方ができているか確認し、指導していきます。
4.クリーニング
どれほど、丁寧に口腔内を自分でケアしたとしても、限界があるものです。歯間ブラシやフロスを使用し、丁寧に時間をかけて歯磨きをしても汚れは100%除去できるものではありません。
歯科医院にで専用の器具や薬剤を使用しないと行えないケアもあります。自分で除去できない汚れを定期的に取り除くことも定期メンテナンスの重要な役割です。
▪️定期メンテナンスの通院頻度と費用は?
患者さんの状況や歯科医院によって異なりますが、通院頻度は2~6ヶ月に1回程度の定期メンテナンスを進められるのが普通です。費用は1回5,000~10,000円と言ったところかと思います。
費用は決して安い訳でななく、通院もめんどくさいと思う方も多いと思います。
しかし、これはインプラント治療をする上で必須であり、一生涯続けていく必要があるものです。
インプラント治療を考えている方は、必ず定期的なメンテナンスを行うことも踏まえ、インプラントという治療を選択するようにしましょう。
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